肺がんと診断された、
62歳の男性が、相談に見えました。
首や胸のリンパ節転移のほか、
副腎と肝臓にも転移がみつかり、
抗がん剤治療を始めたそうです。
ところが、間質性肺炎を併発し、
治療薬の変更を、余儀なくされています。
「抗がん剤のほかにも、
なにかできることがあれば試してみたい」
と来院されました。
「会社を立ち上げて10年、
やっと落ち着いてきたかなと思ったら、病気でしょ…。
参りました…」
ご自分の病気のことだけでなく、
会社のこと、従業員のこと、会社の借金のこと、
そして家族のこと…、
不安なことがいっぱいだといわれます。
夜になると、特に不安が強くなり、眠れません。
時には、
「このまま、死んでしまうのではないか」
という気持ちに、襲われることもあるといいます。
がんの患者さんは、病院を受診した日から、
次から次と、さまざまな不安に襲われています。
その一方で、
目の前にある、たくさんの問題と
向き合わなくてはなりません。
「よくならないのではないか…」
といった、病気や治療に対する不安もありますし、
死の恐怖を感じることもあるでしょう。
また、経済的な不安もあるかもしれません。
仕事に復帰できるのだろうか…、
治療費の支払いなど、出費がかさむことなど、
不安は尽きません。
そのようなとき、
ホメオパシーのArsenicum albumを処方します。
様々な不安を軽くすることができれば、
本人の負担も軽くなり、治療に集中することができます。
ホメオパシーレメディをお渡しして1か月後です。
「夜は、眠れるようになりました。
以前は、何もかも不安だったのですが、
今は、そういうことより、病気の治療に専念しよう
という気持ちになりました」
※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。
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