「いつも疲れ切っていて、つらくてたまりません…。
寝ても、寝ても、疲れがとれなくて…。」
泣きそうな表情で来院されたのは、
学校教師をされている、39歳の女性です。
ほっそりとした体はたよりなげで、
時折顔を上げる以外、ずっとうつむき、ため息をついています。
「毎朝、体が重くて、なかなか起き上がれません。
時には、泣きたくなるほど、体がつらくて…、
本当に起き上がれないときもあるんです」
「夕方、学校から帰ると、疲れ切っていて、食事を作るのも精いっぱい。
夕食をとると、もう動けなくなって、だらだらしてしまって…、
早く寝なくちゃと思うのに、寝るのが遅くなってしまうんです」
「疲れていると、子供にあたってしまうんです。
それでさらに落ち込んでしまって…。
娘に悪いなと思います」
他院で漢方治療を始め、症状は少し改善したようですが、
ひどい疲労感はなかなかよくならないため、受診されました。
血液検査結果を見せていただきました。
AST 17、ALT 8、MCHC 29、BUN 8、フェリティン 39
分子整合栄養医学からみますと、
ビタミンB群、鉄が必要で、
タンパク質も足りていません。
食事内容をお聞きしますと、野菜と豆腐、納豆を中心としていて、
健康のために、肉や卵は食べないようにしているそうです。
ビタミンB群、ヘム鉄のサプリメントをとっていただき、
肉や卵なども積極的に食べていただくようにお話ししました。
夜は12時までに寝て、睡眠時間を十分とるように心がけます。
3か月後に来院されたときには、
すっかり明るくなって、素敵なお洋服をお召しです。
「朝、体が重くて起き上がれない、ということはなくなりました」
「夕方、ひどく疲れていたのですが、
最近は以前ほど疲れなくなったように思います。
自然に家事もできているように思うので…」
「サプリメントや食事でこんなに変わるんですね」
笑顔で話してくださいました。
※鉄不足については、「女性は鉄分が不足しています」
睡眠不足については、「ぐっすり眠れる8つのポイント」
でも解説しています。参考になさってください。
※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。
- 診療内容:
- 症状: