不安神経症の方にバッチフラワーレメディとホメオパシーを用いた経過を紹介しています。
前々回、前回の続きとなります。
今回も、再診ごとにバッチフラワーレメディを選び、ホメオパシーを処方しています。
14回目、15回目再診
14回目再診
「まだ歯痛続きますが、以前ほどひどくはありません。
以前は歯痛が続いてうつになり、体重減少してげっそり痩せたので、今回もそうなりはしないかと心配です。
娘の家の手伝いは、無理のないように、ゆっくり行って、早めに帰ることにしました」
15回目再診
「上の孫の風邪が下の子に移り、気管支炎で緊急入院になったんですよ。
お見舞いに行くと、苦しそうな目でわたしを見るので、胸が苦しいです。
孫に付き添っている娘のためにお弁当を作って持っていっています」
16回目再診:大切な方を亡くして
「主人の一番の理解者だった、大切な方が急に亡くなられて、主人とともにとてもショックを受けています。
家族ぐるみでお付き合いしていたんです。
こんなに悲しいお葬式ははじめてです」
「どうしようって悩んでばかりいないで、自分の時間を大切にしようと、やりたいことをしようという気持ちになりました。
悩んでばかりの一日も、楽しい一日も、同じ一日なのだから、楽しまないとって。
楽しい一日にしようって思いました」
17回目再診:娘の家の手伝いを頑張らないようにしよう
「熟睡できています。
頭痛も軽くなりました。
歯痛は手術することにしました。
娘の家の手伝いは頑張らないことにしました。
娘の家の食事を必死で用意していたら疲れてしまって、自分の家の食事を手抜きしているような気がして、主人に申し訳ない気がしてきました」
18回目再診:マインドフルネスで今ここに集中する
「歯痛が軽くなってきたので手術は無くなりました。
頭痛も減りました。
でも夢を見るんです。
内容は覚えてません。
その日に会った人が出てくるような夢です。
以前のような焦る夢、不安な夢は見なくなりました。
寝付けないし、寝ても途中で目が覚めます」
「主人に好きなことをしろと言われるんです。
でも、私は、家にある適当な材料で適当に作りたくないんです。
ちゃんとした材料を買ってきて、いいものを作りたいのに、主人にあるもので作ったらいいと言われるのがすごく嫌です」
ある症状がよくなると、別の症状が悪化し、その症状がよくなると、再び以前あった症状が悪化します。
症状のため不安になり、不安のために、ますます症状は悪化しています。
瞑想を勧めました。
マインドフルネスです。
不安な感情や症状に焦点を当てるのではなく、今の自分に集中します。
不安や症状が現れ、そちらに気持ちが向いても、すぐに集中を戻します。
一日数分でもいいので、目を閉じて、自分の呼吸に集中してみましょう。
次第に集中する時間は伸びていきます。
10分から20分くらい、瞑想の時間をとれるといいですね。
19回目再診:ひどい育て方をされたと思います
「友人に勧められた本を読んでいたら、母のことを思い出しました。
母はよく「そんなことすると罰が当たる」と言っていました。
因果応報だって…。
自分が悪いからこうなったんだといって、よく怒られていました。
どうして怒られるのかわからないんです。わけもわからず、怒られるんです。
ひどい育て方をされたと思います。
今でも、いつも自分が悪いと思ってしまいます」
「私は母にひどい育て方をされましたけど、娘には、子供たちには、私が母にしてもらいたかったことをなんでもしてあげたいと思っています」
佳子さんの言葉には、娘さんやお孫さんのことを自分のこと以上に心配され、心砕く表現が多くみられます。
身近な愛する人、大切な人に何かよくないことが起こるのではないかと非常に心配する方には、バッチフラワーレメディのレッドチェストナットが必要です。
20回目再診:結婚後初めて一人でお茶をする
「娘の家の手伝い、もうしないって宣言しました。
私は好きなことをするんだって
今までずっと自分を「こうあるべき」という枠に閉じ込めていたと思います。
先日、久しぶりにウォーキングしたら、すごく疲れてしまって、ちょっと休憩しようと、駅前のスタバでお茶をしました。
4時半くらいでした。
普通なら、夕食の支度で忙しい時間帯です。
それなのに、私、一人でお茶してるわ、って思いました。
私、一人でお茶するなんて、結婚して以来、今回が初めてだと思います。
一人で外食なんてできませんでした。
ひとりで外食することに罪悪感があったのかもしれません。
お金の無駄遣いだし、時間を無駄にしてる、主人に申し訳ないという感じがあったと思います」
自分だけの時間をもつこと、これはとても重要なことです。
自分のことをないがしろにしがちな方には、自分だけの空間、自分だけの時間を持つようお伝えしています。
数分でもいいので、自分を大切にする時間を作ります。
佳子さんのように、スタバでお茶をするのもいいですよね。
そして、自分だけの空間をもつこと、狭い場所でもいいから、自分だけの居場所を作ります。
佳子さんは、ご自分の趣味の場所、小さな机があると言われました。
自分だけの場所で、だれにも邪魔されず、好きなことをします。
「これから1時間、邪魔しないでね」って伝えておいて、その場所に籠るのもいいと思います。
「主人がね、夕食の文句を言ったんですよ。
それで、文句を言うなって反論しました。
こんなこと、結婚して以来初めてだと思います」
「本当に、私はとても変わったと思います。
以前は、不安で不安で仕方ありませんでした。
なんだかそわそわ、ざわざわして、落ち着きませんでした。
頭痛がひどくてよく寝込んでいましたし、いつもどこか調子が悪かったのです。
その頃のことを思ったら、本当によくなったなぁと思います」
佳子さんはバッチフラワーレメディとホメオパシー以外にも様々なサプリメント治療を続けておられます。
その他の治療については、次回にまとめましたので、ぜひ参考になさってください。
※今回の症例の経過は以下のブログにまとめています。
参考になさってください。
毎日、悪夢を見る
#Me Too
「こうあるべき」を手放す
不安神経症の栄養療法
幼少期の性被害
※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。
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