肌荒れ、爪が欠ける、日常的にあざができやすいということはないでしょうか。
これらは鉄欠乏のとき現れる症状です。
さらには、不安や抑うつなどのメンタル不調にも鉄が関係しています。
鉄欠乏でみられるさまざまな症状についてお話し、さらに鉄分をじょうずにとるポイントについてもお伝えします。
鉄欠乏だと疲れやすい
赤血球の大部分を占めるヘモグロビンは、鉄を含む「ヘム」と、たんぱく質の「グロビン」からできています。
「ヘム」の鉄に酸素が結びつくことで、赤血球は酸素をからだのすみずみまで運ぶことができるのです。
ところが、鉄不足では酸素を運ぶ能力が低下してしまいます。
エネルギーをつくるためには酸素と鉄が必要なため、鉄が不足すると、エネルギー不足となり疲れやすくなるわけです。
そのほか、冷え、息切れ、立ちくらみなどの症状もエネルギー不足が関係しています。
脱毛や肌荒れをもたらす鉄欠乏
鉄は皮膚や粘膜、コラーゲン合成にも必要なミネラルです。
鉄不足ですと、皮膚や血管が丈夫でないため、採血の後、内出血をおこしやすくなります。
また、日常的にあざができやすいと感じているかもしれません。
そのほか、脱毛や肌荒れ、乾燥肌、爪が割れる、欠けるといったこともおこります。
頭痛や、のどのつまりを感じることもあります。
鉄欠乏の方に「カプセル錠剤が飲み込みにくい、苦手」と言われることが多いのはこのためです。
鉄欠乏が招く心の不調
さらに重要なのは、気持ちの安定に鉄が必須だということです。
セロトニン、ドーパミンなどの脳内の神経伝達物質をつくる際、鉄が必要なのです。
鉄不足では、不安や抑うつ、神経過敏、注意力の低下などさまざまな精神神経症状が見られます。
鉄をじょうずに摂るには
鉄は、レバーや赤身のお肉、赤身の魚や、あさりに多く含まれています。
鉄の吸収には胃酸が必要です。
食前に酸味のある食べ物、飲み物をとることで、胃酸の働きを助けます。
たとえば、リンゴ酢を薄めて飲む、レモン水を飲む、梅干しを食べるなど、ご自分にあった方法を見つけください。
お食事も、サラダや酢の物など、酢を用いた料理から食べ始めるのもおすすめです。
そして、よく噛んで食べることもたいせつです。
院長 野口 由美
医学博士(大阪大学)/放射線診断専門医/抗加齢医学会専門医
関西医科大学卒 関西医科大学内科、大阪大学放射線科、九州大学心療内科
日本メディカルホメオパシー学会認定医
大阪大学で医学博士を取得。
内科・心療内科・放射線科での臨床経験を重ねた後、クリニック千里の森を開設。
西洋医学に加え、分子整合栄養医学や伝統医学、補完代替医療を取り入れ、一人ひとりに最適な治療を行っている。
