関節リウマチと怒りの抑圧

関節リウマチと診断され、二十数年間治療を続けたものの、関節変形が進行しているという方に、ホメオパシーとバッチフラワーレメディを開始した経過をお話しします。

1)副作用のためリウマチ治療に難渋する
2)怒りの抑圧は関節炎に影響
3)怒りの表出とは
4)関節リウマチのホメオパシー
5)怒りを抑圧する方のバッチフラワー
6)「言いたいことを言うようになったら、周りの人の態度が変わりました」

1)副作用のためリウマチ治療に難渋

41歳、会社員の女性です。
26歳の時、関節リウマチと診断され、今まで、さまざまな治療薬を試してきました。
しかし、どの薬も副作用のため使い続けることができません。
最初の薬では発熱が続き、別の薬に変えると全身に皮疹が広がり入院する始末。
主治医からも「薬が使いにくい」と言われ、治療に行き詰ってしまいました。
薬以外に治療法はないものかとずっと探していて、クリニック千里の森を見つけたそうです。

2)怒りの抑圧は関節炎に影響

リウマチを発症したころのことを尋ねますと、「会社の上司にパワハラを受け、同僚からのいじめにもあう」など、ひどいストレス状態だったと言います。

私はそのあまりにつらい内容に胸が苦しくなったのですが、彼女は表情ひとつ変えず淡々と話されます。
感情を出さないようにしているのでしょうか、それとも、つらい話なので、感情を押し殺さないと話すことができないのでしょうか。

ひと通り話し終わったところで、尋ねてみますと、両親からよく、「あなたは感情を出しすぎだから、感情を抑えなさい」と注意されてきたのだそうです。

「腹立たしいことに対して怒るのはよくないことで、ましてや、怒りを表に出すなんて決してしてはいけないこと」、そう思っていたそうです。

社会生活上、感情をそのまま表出することは、確かにあまり良いことではないかもしれません。
けれども、常に感情を抑えていると、悲しみや苦しみを感じなくなるだけでなく、うれしいこと、楽しいことまでわからなくなってしまいます。

自分が何をどう感じているのかわからなくなると、自分が何を選択したいのかわからなくなり、自分の進むべき道も見えなくなります。

また、感情を抑えること、特に怒りの感情を抑えることは、関節に何らかのよくない影響を及ぼすとの意見も見られます。
感情を抑えることは、リウマチ治療の妨げとなる可能性もあるでしょう。

3)怒りの表出とは

それでは、感情を抑えないとは、どういうことでしょうか。
それは、むやみやたらと怒るとか、感情をあらわにするということではありません。

理不尽な状況にあっても抗議できない場合や、怒りを表に出せないとき、「自分は今、怒っているな」と自分の感情を確認するのです。

自分が今、感じている感情を否定しないで、「私は今、何々と感じているな」と認めてあげるだけでもいいのです。

彼女は、しきりにうなずいて聞いておられます。

4)関節リウマチのホメオパシー

次に、ホメオパシーを考えてみます。

会社でパワハラやいじめに合い、家では感情を抑制するよう求められ、さまざまな感情を受けとめてもらえませんでした。

「どうして私がこんな目にあわなくてはいけないの?」という心の叫びが聞こえてきそうです。

このような抑圧された怒りを抱えているときは、staphysagriaが必要でしょう。

5)怒りを抑圧する方のバッチフラワー

そして次に、バッチフラワーレメディを提案しました。

感情を表に出さず、抑圧している点には、バッチフラワーレメディのアグリモニーをお出しします。

また、十数年以上前のこととはいえ、以前の会社でつらい思いをされていましたので、スターオブベツレヘムは必要です。

また、今、怒りを感じているのなら、ホリーを出してもいいでしょう。

6)「言いたいことを言うようになったら、周りの人の態度が変わりました」

3週間後の再診では、髪を切ってすっきりして、かわいらしいワンピース姿で来院されました。

「私、いままで怒りを我慢してたんだなってことが分かりました。
誰に対しても、言いたいことを言ってこなかったんです。

ひどい目にあったときに、ひどいって言わなくてはいけないのに、我慢してしまう。
すると、抗議する機会を逃してしまって、そのままになってしまうんですね。

バッチフラワーレメディとホメオパシーを飲み始めてから、どういうわけか、言いたいことをはっきり言うようになりました。
自分でもびっくりするぐらいです。
気が付いたら言葉にして言ってた!って感じです。

そしたら、周りの人の態度が変わりました。口調も柔らかくなったと思う。
「何々してもいいですか?」とか、「何々してもらえる?」とか、私に許可を求めてくるようになったんです。
以前は、「あなたが何々すべき」と、勝手に決められて命令されるばかりだったけど、私の意見を聞いてくれるようになりました。

ほんと、びっくりしています。
そしたら、私はとても楽になりました。
気持ちが楽になって、体調も良くなってきたと思います」

明るい表情で、はきはきと話されます。

3週間でこんなに変わるとは、正直、私もびっくりしました。

彼女が変わると、周りの反応が変わります。
周囲が変わると、また彼女自身も変化します。
こうして、どんどん彼女自身も、彼女を取り巻く環境も変わっていくと、よりいっそう気持ちが楽になり、関節リウマチの症状にも変化がおとずれるかもしれません。

※2019年4月15日の記事に加筆修正を加えています。

※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。