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発達障害に栄養療法は有効か

発達障害と診断され、ご自身から栄養療法を希望して来院された方のお話をご紹介します。
栄養療法をはじめてから体調は大きく変わり、気持ちも変化したと言われ、1年半たった現在も治療を続けておられます。

栄養療法以外に行った治療法については、次回にまとめましたので、ぜひ参考になさってください。

症例紹介

24歳の女性です。
大学卒業後、東京の会社に就職し、地元を離れて一人暮らしをはじめました。
その後すぐに眠れなくなり、そのうち食欲もなくなり、食べられなくなりました。

体重は激減し、両親が心配して訪ねますが、瘦せている以外、特に変わった様子もなく元気そうです。
何かあったら連絡するようにと伝えて帰りました。
その後も、不眠、食欲不振は続き、体重はさらに減少し、心配した母親が実家に連れて帰りました。
よく話を聞くと、会社でトラブルを抱えていたようです。

同僚とうまくいっておらず、いじめにあったり、仕事を思うように進めることができないなど、ストレスを感じていました。
両親は彼女を連れて心療内科を受診します。
うつと診断され、さらに諸検査をうけ、発達障害とも伝えられました。

発達障害の治療法を探す

発達障害と言われて、母親は思い当たることがあったと言います。
中学、高校時代、よくひとりでいることが多く、友達もいないようすでした。
彼女の周りでたくさんの子供たちが遊んでいるのに、彼女はいつもポツンとひとりでいるのです。

一時期、不登校だった時期もありました。
なんだか変かなと思ったけど、彼女の個性と思い、特に気に留めていませんでした。

心療内科の薬を服用しながら、うつ状態はよくなってきたのですが、眠れないなど何か症状を伝えると、薬はどんどん変わり、さらに増えていきます。
受診するたびに、様々な検査を受けなければならないことにも、疑問を感じていました。
特に、発達障害に対しては何の治療も始まらないことが気になりました。

そこで両親は、発達障害の治療をいろいろ調べ、栄養療法にたどり着きます。
そして、これを試してみたいと、クリニック千里の森にいらっしゃいました。

栄養療法開始

彼女に一人暮らしをはじめたころの食事を尋ねますと、食欲もなく体調もよくないので、食材を買いに行くことも料理をする気力もなく、お菓子や菓子パンばかり食べていて、まともな食事をとっていませんでした。

食事から得られた栄養素をもとに、ヒトの体は作られています。
栄養素が足りないと、神経伝達物質も作ることはできません。
その結果、落ち込みがちになったり、キレやすい、眠れないなど、感情状態は乱れるようになります。

蛋白質の必要性

栄養療法解析のための血液検査を行い、必要な栄養素を割り出します。

まず、蛋白質の不足を認めます。
お肉やおさかな、卵をはじめ、豆腐、納豆などの大豆製品を積極的に取りましょう。
さきほど出てきた神経伝達物質も、体内で働く酵素やホルモンなど、体内で働くすべてのものは、蛋白質がないと作ることができません。
そして、その蛋白質をもとにして、神経伝達物質や酵素やホルモンを作る過程で、今度はビタミンやミネラルが必要になってくるのです。

ビタミンも必須

彼女の検査結果では、ビタミンB群(VB)、ビタミンD(VD)の低下が認められました。
VDの低下は、うつを引き起こしやすいと言われています。
また、VDは免疫調整にも関わっており、VDが低下すると風邪をひきやすくなることも知られています。
ビタミンB群とVDが必要です。

血糖コントロール

お菓子や菓子パンなどの精製された白砂糖、小麦製品は、血糖値を急激に上昇させ、その結果、インシュリンを放出させるため、急激な血糖値の低下を引き起こします。
このような、血糖値の乱高下は、アドレナリンを放出させ、気持ちの落ち込みやいらいらなどを引き起こします。

血糖コントロールは、気持ち、感情のコントロールにも深く関係しています。
どのような糖質をどの程度とるかを考えて摂取することが必要なのです。

良質な油は欠かせない

神経細胞膜を構成するのに欠かせないのは、オメガ3系の良質な油です。
青魚を積極的に食事に取り入れたり、えごま油、亜麻仁油を用いるなどのほか、EPA、DHAも必要でしょう。

栄養療法開始3か月後、半年後

栄養療法を開始して3か月です。

「昼夜逆転していたのが、朝起きられるようになりました。
そしたら、夜も眠れるようになったんです。
食事を三食取るようになったら、不思議と菓子をまったく食べなくなって。
以前はよくわからないうちに一日が過ぎてしまっていたんですけど、何かしようと意欲がわくようになり、断捨離を始めました」
と言われます。

「明らかに体調がよくなった。
今まで受けた治療のなかで、栄養療法が一番効果があったと言ってました」
と、お母さんも続けて話されました。

会社は退職することにしたと言われます。
急な決断に驚いたのですが、ご自身で決心されたとのことで、きっぱりと断言されました。

半年後の再診では、仕事を探そうと考えていると言われます。
発達障害のこともふまえて、支援センターで相談されているそうです。
栄養療法はさらに続けたいとのことで、半年後、一年後の再診となりました。

栄養療法を始めてから、体調が非常によくなったことを、ご自身も、ご家族も強く感じられた様子です。
サプリメントの効果もあるかとは思いますが、ご家族の協力、とくにお母さんが、三食をしっかり考えて作ってこられた結果でもあると思います。
彼女はうんうんと頷いて、母親の方を向き、小さな声で「ありがとう」と言われました。
お母さんはちょっとびっくりして、照れくさそうに笑いながら返事されていました。

参考記事です。

中学生の発達障害に行う栄養療法

発達障害のバッチフラワーレメディ

発達障害の方の自己肯定感

※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。

診療内容:
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クリニック情報

「クリニック千里の森」は、栄養療法・バッチフラワーレメディ・ホメオパシー・催眠療法を用いた、補完代替医療・統合医療の心療内科クリニックです。完全予約制、自由診療となります。

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