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人の顔色をうかがってしまう

「他人の目をいつも気にしてしまいます」

「他人の機嫌がわるいのは、もしかすると自分のせいかもしれない」

こんなふうに、いつも人の機嫌をうかがってしまうという方、クリニック千里の森にはとても多いです。

そのような人の中には、小さい時、家の中に体調のすぐれない家族がいて、いつも気を遣っていたという方がいらっしゃいます。

今日は、自分自身に無価値観を感じてしまい、苦しくてたまらないと来院された方のお話しを紹介します。

彼女は、幼いころ、体調のすぐれないお父さんに、いつも気を遣っていたことを思い出します。

そして、気を遣いすぎること、頑張りすぎることなどの自分自身の考え方の癖に気づきます。

 

生きてていいのかなって思ってしまう

35歳の美容師の女性です。

「年末年始の休みにずっとひとりでいたら、とても苦しくなってきたんです。

息苦しくてたまらなくて、自分なんて生きていていいのだろうかって考えてしまって。

無価値観でいっぱいでした。

友達に電話したら、家に来てくれて…、そのときはなんとか乗り切れました。

仕事が始まってからも、自宅に一人でいると、どうしようもなく苦しくなるんです。

なんだか自分には価値がないみたいに感じてしまって、苦しくなります。

頭痛や熱があったり、腹痛があったりしたので、病院を受診したのですが、異常はないと言われました」

 

体調の変化を感じたころって、なにかきっかけのようなものはあったのですか?

 

「昨年秋に、完全歩合制になり、プレッシャーを感じていたかもしれません。

それに歩合制になった11月、12月はとても忙しかったんです。

歩合制ということもあって、今まで以上に、お客様に気をつかうようになったと思います。

次の予約につながらないとだめだとか、次も指名してもらわないと、というプレッシャーがあって、

客のひと言、ひとことをすごく気にしていました。

そしたら、仲の良いスタッフから、

『力が入りすぎているんじゃない?』とか、

『だいじょうぶ?』って心配されたので、

きっと、周りにわかるくらい、気を使いすぎていて、力が入っていたのだと思います」

 

人の言うことを気にするところがおありなんですか?

 

「店に出勤して、機嫌の悪い人がいると、もしかして自分のせい?って思ってしまいます。

周りの人の目を気にしますし、その場の雰囲気にもすごく影響されてしまうんです。

人といると、疲れやすいんです。

友達と一緒にいるのは楽しいんだけど、自宅にもどると、どっと疲れてしまいます」

 

幼少期から周りの顔色をうかがっていた

「幼少期から、周りの顔色をうかがうようなこどもでした。

実は、父が繊細なひとで、家族みんなが気を使っていたんです。

父は頭痛もちで、体調がよくないと、機嫌が悪くなるんです。

今日はおとうさん、だいじょうぶかな?

機嫌悪くないかなとか、毎日チェックしていました。

体調悪くて休んでいるときは、みんなで静かにして、音を立てないようにしていました。

夕食をおとうさんの寝ているところまで、持って行ってあげるのは、私の役目だったんです」

 

いまでも、具合の悪そうな人がいたら、気遣ったり、休んだらって声をかけたりしませんか?

その人の近くではしずかにして、音を立てないようにしたり…。

 

「します、します!

私は音を立てないように気を付けるけど、まわりのスタッフは平気で大きな音をたてたりするんですよね」

 

あっ!それ、私もわかります。

医局で、だれかが休んでいるので、音をたてないように気を付けていると、他の医師たちは、まったく気にすることなく、大声で話したり、音をたてたりするわけです。

私は、みんな気が利かないなと思っていたのですが、実は私のほうが気を遣いすぎて変なひとだったのかもしれません。

 

患者様にはくわしく話さなかったのですが、実は、私も幼少期、父に気を使っていました。

私の父が自宅で休んでいると、ちょっとした音でも、うるさい!って大声で怒鳴られたので、人が休んでいるときは、静かにするのが当然だと思っていたんです。

ところが、医局で当直明けの人が寝ていても、気を遣ったりする人はほとんどいません。

どいうことなのかなと疑問に思ったことを思い出しました。

彼氏から重いと言われる

「恋愛がうまくいかないことが多いんです。

なにか、関係あるんでしょうか。

よく重いとか言われて、いつも同じところでうまくいかない気がするんです」

 

気を遣うことじたいは、悪いことではないし、気を配ってあげることは親切でよいことです。

けれども、健康な人は、いつもいつも気を遣われると、ちょっと重いと感じるかもしれません。

「たぶん、自分にとって大切なひとだから、父への態度とおなじになってしまうんだと思います。

だいじょうぶ?

こうしたほうがいい?

こっちのほうがいい?

って過剰に気を遣いすぎてしまうんです。

いつも顔色をうかがったりして、だから、重いって言われてしまうんですね」

頑張らなくていい

小さい時から、周りの顔色をうかがうこどもだったと話しておられましたね。

ちょっと目を閉じて、小さい時の自分を思い浮かべてみましょう。

今、どんな感じ?

 

「気を遣うことに頑張っていたなと思います。

みんなの和とか、調和を重んじていました。

みんなが平和で、だれもけんかしなくて、うまくまとまっている、そういうのであってほしいと思っていました。

学校でも、誰かが喧嘩していたりすると、ケンカしないで、って仲裁に入ったりしていました。

和が乱れると、しんどくて、耐えられない感じなんです。

でも、学校で、そういう何か重大な出来事があったりすると、その日はもうぐったりして、寝込んでしまっていました」

 

そんな自分になんて言ってあげたいですか?

 

「頑張らなくていいって言ってあげたいです。

そんなに、頑張らなくていいって。

あっ、これって、今の私にも言えることですね。

今も、頑張りすぎています。

頑張らなくていいんだ。

そう思ったらなんだか、気が楽になりました」

 

CBDオイル

栄養療法の話をしますと、昨年から、サプリメントを始めているとのことです。

あまりにしんどいので、いろいろしらべて、ビタミンやミネラルを取り始めて、かなり改善してきたとのことでした。

 

「生きていていんだろうか」と感じるなど、ひどい気分の落ち込みには対処が必要です。

うつ、不安、不眠にCBDオイルという方法もあると紹介しますと、以前から、気になっていたそうで、ぜひ使ってみたいと言われ、始めることになりました。

 

※CBDオイルについては、こちらを参考になさってください。
コラムには、CBDオイルについて詳細をまとめています。

他人にするのと同じくらい、自分を気遣ってあげよう

女性は、幼少期、体調不良の家族のことをいつも気遣い、家の手伝いもする、とても感心なお子さんでした。

ただ、こどもなので、おとながするようにはうまくできないこともあったでしょう。

こともなのだから、うまくできなくて当たり前なのですが、自分にはできないと感じてしまいがちです。

今はこどもの自分ではなく、おとなの自分です。

今はおとなだからちゃんとできるよって、自分に言ってあげましょう。

 

もう一点、問題なのは、いつも他人のことを一番に考えてしまうところです。

自分自身が健康で幸せでないと、他人に気を回すことはできません。

まず、自分自身を満たしてあげましょう。

自分が好きなことってなんですか。

大好きなことをする時間を作り、お気に入りの場所を持ちます。

 

また、ひとの顔色をうかがう癖に気づくことも大切です。

気を遣いすぎているかもしれないよって、自分に声をかけるようにしてみましょう。

他人にこう思われるかもしれない、

いや、もしかするとこんなふうに思われているのかも、

など、他人の思いを想像しすぎて、かえってどうしていいかわからなくなることもあるでしょう。

実際に人に尋ねてみないと、本当は何を考えているのか、感じているのかはわからないものです。

自分があれこれ気を遣っていても、実は、そんなことぜんぜん気にしていないこともあります。

気になるときは、直接尋ねてみて、確認してみると、

実はそんなこと心配する必要全くないとわかり、安心できることも多いです。

 

気遣いのできる人は素敵です。

自分に対しても、同じくらい気遣いしてあげられるといいですね。

※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。

クリニック情報

「クリニック千里の森」は、栄養療法・バッチフラワーレメディ・ホメオパシー・催眠療法を用いた、補完代替医療・統合医療の心療内科クリニックです。完全予約制、自由診療となります。

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