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仕事も結婚も、将来が不安です

前回は、健診で血清鉄低値を指摘された方の相談をうけ、栄養療法を行った経過をご紹介しました。

初診で相談されたのは、血清鉄のことだけだったのですが、二回目の再診以降、悩みや不安を口にされるようになり、バッチフラワーレメディを用いましたので、今回はその経過をご紹介します。

栄養療法を目的に受診され、「実は…」と、深い悩みを話される方は少なくありません。
そのような方の多くが、「誰に相談すればいいのかわからなくて、ずっとひとりで悩んでいた」と言われます。
病院で相談するようなことではないし…、
かといって、友達に話せるような内容ではない…、
いったいどうすればいいのだろう?
どこに行けばいいのか?
だれに話すといいのかわからない。
このようなお悩みを抱えている方は増えているように感じています。

今回ご紹介している聡子さんも、「誰にでも話せるような内容ではないし…、もし、相談するとしたらだれに話したらいいのだろう」とずっと悩んでいたといいます。

血清鉄の疑問が解決し、新たに栄養療法を始めたことで、気持ちの変化が生じたのかもしれません。
こんなことを話してもいいのかな?と戸惑いながら、話し始めました。

どうすればいいのかわからないと悩んでおられる方に、参考にしていただければと思います。

 

2回目再診:将来が不安です

「仕事のことでよく落ち込んでしまうんです。
一度落ち込むと、うつっぽくなってしまいます。
なにかいい対処法はあるでしょうか」
バッチフラワーレメディを説明しますと、ぜひ試したいとのこと。
レメディを選ぶため、コンサルテーションをはじめました。
すると、聡子さんの第一声は
「将来が不安です。
人生に広がりがない」
だったのです。

「将来どうなるのだろうかと不安。
将来の目標が見えなくて、余計に不安です」

「実家の母から、結婚は?、結婚しないの?どうなの?としょっちゅう言われます。
「あんたはもう若くはないんだから」とかって、ひどいことを言うんです。
傷つきます。
母が傷つくようなことを言ってくるので、結婚の話がでたらうまくかわさなければと思っていて、だから、母からの電話はゆううつです。
正直焦っています。
どんどん老化していく一方で、なにも進展はありません。
結婚のことも、将来のことも、深く考えたくなくて、逃げていると思います。
仕事もプライベートも中途半端です。
人の役に立っている気もしません」

聡子さんは旅行会社にお勤めです。
ツアーを組んだり、旅行予定のお客様の相談に乗ったり、ツアー中のトラブル対応など、とても素敵なお仕事です。
お客様からは、「思い出に残るいい旅だった」といった喜びの声もあるのではないでしょうか?
「たしかに、お客様から喜んでもらえてうれしいときもあるけど、トラブルがあると対応が大変です」
そうですね。
ツアー中のトラブル対応は、急を要するうえ、距離も離れていて、国や地方も違いますし、時差もあって大変だと思います。
ただ、もしかすると、どのような種類の仕事でも大変な面はあるかもしれません。
「役に立っている気がしない」なんて、お仕事内容を聞いていると、そんなことはないのかなと思います。

こういう時は、紙に書いてみましょう。
自分の仕事の好きなところ、うれしいこと、楽しい瞬間を書き出します。
仕事内容に関することだけではないですよ。
同僚がみんないい人だ、とか、気の合う同僚がいるとか…。
ランチを毎日とることができることだっていいことかもしれません。
昼食をなかなか摂れない人もいますから。
帰宅時間が深夜になることはないとか、18時には終わるとか、休日や有休はとりやすいなど、小さなことでも構いませんから、よい点を挙げていきましょう。

すると、「同僚がすごくおもしろい人達で、仕事中に大笑いすることがある」といわれます。
「会社の人間関係はいいと思います」
「会社の近くに、おしゃれで、おいしくて、手ごろな値段のお店がたくさんあるので、毎日、いろんな店で同僚とランチするのは楽しみ」

「英語でやりとりするのも楽しいし、自分のスキルを仕事に生かすことができていると思います。
それに、大きな旅行会社と一緒に、ツアーを計画するのも楽しいです」
と、次々と仕事の良い面が出てきます。
そんな調子で、仕事のよいところ、楽しいところを書き出してみることになりました。

「将来、こんなふうになりたい」など、ご自分の未来像を考えたことはありますか?
今後、なりたい自分を書き出してみましょう。
とても無理と思うようなことでも、こうありたい、こうなりたいと思うことはなんでも書き出します。

だれも見ることはありませんから、好きなだけ書いていきます。
そうすると、自分がやりたいことは何か、好きなことは何なのかがわかり、その延長線上にご自身の目標がみえてくるでしょう。

「実家に帰りたくないです」
聡子さんは、二人姉妹の長女です。
四国の実家に戻るように、言われているわけではないのですが、暗黙のプレッシャーを感じています。
なんだか、自由がなくて、しばられている感じだといい、負担に感じています。

Facebookをみると、みんな、楽しそうです。
楽しそうな様子のみんなを見て、素直に喜べません。
どうして、この楽しい場面に自分はいないのだろう?
どうして自分は誘われなかったのかなどと、考えてしまいます。
誘われなかった自分が悲しいし、そんなことを考える自分も情けないです」

聡子さんは、休日、引きこもっていて、一歩も外出しないまま一日が終わってしまい、自己嫌悪に陥ると言われます。
せっかくの休日を有意義に過ごせていない。
どうしていつも自分はこうなのだろうかと、日曜の夕方になると後悔するそうです。

休日に引きこもってゆっくりするのは決して悪いことではありません。
休日は、いつも遠くに出かけて、大勢の仲間と交流すべきもの、なんていうことはないんです。
一日引きこもることだって、休日だからできること。
自宅に引きこもって、エネルギーを蓄えることが必要なときもあります。

仕事や結婚などで抱えている将来の不安に対しては、バッチフラワーレメディのミムラス、アスペンを選びます。
また、将来の方向性が見えなくなり、どうしたらいいのかわからなくて、前に進めなくなっているときは、ワイルドオートもいいでしょう。

3回目再診:実家が倒産?

妹と母と三人で旅行したんです。
そこで、実家の話を聞いて、すごく不安になりました。
父の会社が倒産するかもしれないんです。
ずっと以前から、経営がうまくいっていないとは聞いていたんですが、そこまで追い込まれているとは知りませんでした。
でも、それで分かったこともあって…、そういうことだったんだって。
会社がうまくいっていないので、母も不安なのだと思います。
将来が見えないので、私に早く結婚して安定してほしいと思っているんだと思うんです。
経済的に安定しほしいと…。
それで、結婚、結婚と言ってくるのだと思う。
「自分のことは自分で守ってもらいたい」ということなのだと思います。
「会社倒産のいざこざに巻き込まれないように、うまく立ち回ってほしい、自分のことは自分で守れ」ということなのだと。
つまり、私は自分の人生を決めていかなくてはならない。
実家が不安定なので、自分はしっかりしなくてはならないと思います。

そもそも、父に社長の器はないと思うんです。
会社を興したときは、景気がよかったので、特に才覚はなくても利益が上がっていたんですけど、景気が悪化すると赤字が続いて…、それで、母の実家の助けがあって、会社の借金を返済したんです。
親が勝手に興した会社なんだし…、自分ですべてちゃんと責任とってほしいです。
それなのに、父は会社の問題に直面しないで、避けてばかりいて、解決しようともしていません。
もう情けないです。
自分でなんとかしてよって思うと怒りを感じます。
父は、人の気持ちがわからない人です。
発達障害ではないかと、母は疑っているみたい。
子供にはやさしいけど、深いつながりは感じられません。
母には冷酷で、母を家政婦のように扱っていて、それが許せない。

前回、先生に言われて、仕事のことを書き出してみたら、いいこともいっぱいあることに気が付きました。
まず、休みがとりやすいことですね。
実は、来月、ニューヨークに旅行する予定です。
ほとんどの仕事は、一人で完結するところもいいと思ってます。
自分で工夫したら、その成果もすぐに帰ってきて、手ごたえを感じます。
英文のメールでやり取りするのですが、文章と文章の間から相手の意をくみ取ったりすることも好きです。

会社の人間関係がいいのは本当にラッキーだと思っています。
仲間がおもしろい人たちばかりで、皆でランチに行くのが、ストレス発散になっています。

なにより、毎日、おいしいものが食べられるのはいいです。
気になる店があれば、いろいろ行ってみたりして、新しいお店を発掘したりしています。
会社や仕事のいいところを書き出してみたら、仕事も楽しくなってきたので、自分の好きなところ、いいところも書き出してみました。
そしたら、悪いことばかりでもないなぁって思うようになりました。

4回目再診:どうして私の家はこうなのか?

会社の同僚のお父さんが亡くなられたんです。
同僚の父は自営業されているので、とても他人事と思えませんでした。

ハワイに住んでいる妹が帰国することになって、今後、会社をどうするか検討することになりました。
でも、父は楽天的で、何もしようとしないんです。
経営コンサルタントの助言を聞こうともしない。
それどころが、経営コンサルタントが耳に痛いことを言うので、契約解除して断ってしまったんですよ。
まったく!どうして私の家はこうなのか?どうして、父はこんななのか?もう情けないです。

友人の家族の話を聞いていると、みんなの家の人はしっかりしていて、いいなと思います。
対応が大人で、うらやましいです。
自分の両親の対応とは全然違う。
それに、みんな田舎に縛られていなくてうらやましい。
自分は、実家にしばられていて自由がないと思います。

前回、会社の良いところを書き出したのがよかったので、家族についても書いてみました。
少なくとも、大阪に出してもらえたのはよかったです。

ニューヨークに一緒に行った友人は、東京で仕事していたけど、うまくいかなくて、田舎に引き戻されてしまったんです。
そういう自分の優柔不断さがいやでニューヨークに行きたいと思ったんだそうです。

「どうして私の家はこうなのか?どうして、父はこんななのか?もう情けない」と言われ、どうしてこんな目にあわなくてはならないのかと憤りを感じておられます。
バッチフラワーレメディのウイロー、ホリーを選びました。

5回目再診:片付けられない

父は社長を退くことになりました。
どうもM&Aを考えていたらしいです。
でもうまくいきそうになくて、そうなると、信頼している従業員に社長に就任してもらうかどうかなんですけど、どれもだめだと廃業することになりますね。

母は、猫カフェを開くらしく、そのための小さな家を建てています。
一階が猫カフェで、二階は住めるようになっているんです。
会社の資金繰りのために、実家がなくなる場合も想定して、小さくても住めるところを確保する意味もあるんじゃないのかって思いました。

片付けられないのが悩みです。
洗濯物を干すのはいいんですけど、取り込んでたたむというのが、どうしても後回しになってしまいます。
掃除や片づけは、するなら完璧にしたいです。
完璧にできないなら、完璧にできるときにしようと思ってしまって、いつまでもそのままになってしまいます。
完璧にしたい、完全でなければならない、という面がおありなのかもしれません。
そういう方にはロックウォーターです。
「人といると疲れる。一人になりたい」と言われましたので、ウォーターバイオレットも処方しました。

6回目、7回目再診

6回目再診:早起きしてウォーキング

今月は活動的でした。
朝早く起きてウォーキングを始めました。
そうしたら一日一万歩達成できています。
週一でピラティスも始めました。
生理が二週間続いて、婦人科を受診したんですけど異常はありませんでした。
片付けられないけれども、それでもいいやと思えるようになりました。

7回目再診:ホットフラッシュ

ホットフラッシュがあり、最近、とても気になる。
急に熱くなって、首と顔に汗が流れます。

それは、婦人科での精査が必要です。
卵巣機能や甲状腺機能などを検査してもらいましょう。

ホットフラッシュなどの症状に対しては、エクオールを試されてもいいと思います。
エクオールは、大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換され生まれる成分で、エストロゲンによく似た作用を持ちます。

8回目再診:人に合わせなくてもいい

栄養療法の効果を感じるようになりました。
抜け毛が減りました。
朝起きやすくなって、休日にいろいろな用事をいれるようになりました。
以前は、休日は昼頃まで寝ていたので、あっという間に一日が終わっていました。
肌もきれいになったと思います。
以前はざらざらしていたのが、今はつるつるしている。
先生が、「栄養療法始めると、肌がつるつるになる」と言われて、疑心暗鬼だったんですけど、本当だ!って思いました。

バッチフラワーレメディで気分も明るくなったと思います。
家族とのかかわりかたも変わってきました。
母がまた「結婚しろ、見合いしろ」と電話してきたので、「今は気が進まない」といって断ったら、電話をよこさなくなりました。
以前だったら、あたりさわりなく返事して、聞きたくない話をいつまでも聞いていました。
以前は、気が進まない活動でも参加するようにしていたんですけど、今は、やりたくないことはしなくていいと思うようになりました。
いつも人に合わせようとしていたと思います。
今は、「人に合わせなくてもいい」と思えるようになりました。
人に何を言われても、気にならなくなった。

また、生理が長く続くので、婦人科を受診して、ホルモン検査をしました。
エクオールを始めてホットフラッシュはましになった気がします。

9回目再診:今までで一番落ち着いています

婦人科の結果がでて、早発性卵巣機能不全と診断されて、ピル治療を開始しました。
どうして自分がこういうことになってしまうのか?
人生は不公平だと思います。
もっと早くに検査すべきだったと後悔してる。
でも、ピル治療を始めたら、気にしていたホットフラッシュはなくなったし、吐き気もないので、楽になりました。
これから、自分の身の回り環境を変えることで、この状況に対処しようと思っています。
不思議と不安はなくて、今は、今までで一番落ち着いています。

母からまた、見合いを勧められました。
今は、そんな気分ではないですよね。
断ったら、ずっと一人でどうするのと言ってきた。
こんなときに、ひどい。
悲しいです。
それで落ち込んでいました。
夏休みもとらず頑張ってきたので、長期の休みを取ることにしました。

早発性卵巣機能不全と診断され、動揺されているのではと気になったのですが、そのようなことはなく、今までで一番落ち着いていると話されています。
これで、いったん終了することになりました。

一年後、受け取ったメールです。
「今でも時々、先生のことを思い出す時があります。
通院していたときは、栄養療法で血液検査結果もよくなりましたし、日常生活のヒントなどもたくさん聞けたので、生活の質も上がりました。
人には話しづらいこともたくさん聞いていただいて感謝しています。
通院していたころは、体調変化があった時だったので、いろいろ辛かったのですが、過ごしやすくなるヒントをたくさん教えていただいて、心強かったです。
いつも丁寧に話を聞いていただきありがとうございました」

※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。

クリニック情報

「クリニック千里の森」は、栄養療法・バッチフラワーレメディ・ホメオパシー・催眠療法を用いた、補完代替医療・統合医療の心療内科クリニックです。完全予約制、自由診療となります。

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