出産後、幼いこどもに、衝動的に怒鳴ってしまうようになり、そんな自分に自己嫌悪を抱いてしまうというご相談です。
怒鳴ってしまった後、自己嫌悪におちいってしまうというところには、バッチフラワーレメディを選びます。
急にイライラするだけでなく、出産後、疲れやすくなったとも言われましたので、栄養療法の視点からもアドバイスさせていただきました。
幼い子供にどなってしまう自分に自己嫌悪
40歳の会社員、女性です。
子供を産んでからというもの、毎日のように、子供にどなりちらしてしまうといいます。
その後、かならず自己嫌悪に陥ってしまい、どうしたらいいのかわからない、というご相談です。
子供を産むまでは、ひとに怒ったりすることはほとんどなかったため、何もわかっていない小さなこどもに怒鳴っている自分に、自分がびっくりしています。
どんな時に、こどもにどなってしまうのでしょう。
「そうですね…、急いでいるときに、
たとえば、今、お風呂に入ってくれないと、このあと、時間がどんどん遅くなってしまうとか、
急いで出かけなければいけないときに、いやいやしてぐずっているとか、ですね。
急いでいるのに、こどもが思うように動いてくれないと、
なんで!今時間がないのに!っていらってきて、きがついたらすごい勢いで怒鳴っています」
バッチフラワーレメディ
感情に働きかけるバッチフラワーレメディを希望されました。
レメディを選びます。
いらいらするので、インパチェンス、
きがついたら怒鳴ってしまい、感情のコントロールができないところには、チェリープラムを選びます。
怒鳴ってしまった自分はだめだと自分を非難してしまうところには、パイン。
仕事に、育児に、家事にと、いつもこなせる量をはるかに超えた大量の仕事が一度に大きくのしかかり、
それらの仕事の責任も強く感じています。
できていない自分を感じ、一時的に自信を失っているとも感じられます。
そのようなところにエルムを選びます。
レメディの説明をしながら選んでいくうち、だんだん安心されている様子がうかがえました。
産後、疲れやすくなりました
ところで、産後、急にいらいらするようになったということですが、そのほかに気になっている症状はありませんか。
「すごく疲れやすくなりました。
いつも疲れています。
寝ても疲れが取れない感じです。
それに、食後、とても眠くなるんです。
食後2-3時間すると、手足が冷たくなり、寒くなる感じがして、甘いものがむしょうに食べたくなります」
食べるとおさまるんですね。
そいうとき、どんなものを食べますか?
「手軽なクッキーとかつまんでしまいますね」
低血糖
お話からは、低血糖による症状が考えられます。
お持ちになった血液検査結果を見せていただきました。
低血糖がうたがわれる所見がみられます。
また、つねに交感神経優位な所見がみられています。
アドレナリンをだして、血糖をなんとか保とうとしていることがうかがえます。
血糖値の乱高下でいらいら
食後、血糖は上昇しますが、食事による血糖上昇はもって2時間程度です。
そのあとは、肝臓に貯蔵していたグリコーゲンを糖に分解して血糖を保っています。
しかし、肝臓のグリコーゲン量が少ないと、血糖値を保つことができません。
血糖値が下がってくると、からだは一大事と感じ、血糖値を上げなければと警告をだします。
すると、無性に甘いものが食べたくなり、クッキーやチョコレートなどをたくさん食べてしまうのです。
精製された小麦や砂糖を口にすると、血糖値が急激に上昇し、その後、インスリンが分泌されて、今度は急激に血糖値がさがります。
このように、血糖値が急激に上がったり下がったりするとき、いらいらしたり、ざわざわと不安になったり、さまざまな感情の揺れが起こります。
夜間低血糖のため熟睡できていない
また、夜間低血糖になっている可能性がたかく、熟睡できていないと思われます。
そのため、寝ても疲れが取れない、いつも疲れている、日中眠くなるということが起こります。
夜間低血糖になると、寝ている間ずっとアドレナリンがでて、なんとか血糖値をあげようとします。
そのため、寝ているにもかかわらず、からだは緊張しています。
寝ているのに、体に力が入り、歯ぎしりしているかもしれません。
首や肩にも力が入るため、朝起きたときには、首や肩が凝っています。
肩こりや腰痛はありませんか。
「肩こり、腰痛は、もうずっと悩んでます。
説明されたことは、全部、自分にあてはまっています。
なるほど、低血糖だったんですね。
もう、とてもとても納得しました」
補食を取りましょう
低血糖にならないよう、補食をお勧めします。
食後二時間くらいして血糖値が下がってくる前に、補食をとるようにします。
ちいさなおにぎりや、めざし、ゆでたまご、はちみつ、ナッツなどを用意しましょう。
ソーセージ、さつまあげ、はんぺんもいいのですが、小麦粉や添加物が含まれているものはさけましょう。
日中の血糖をコントロールすることで、低血糖時のだるさや、いらいらなど感情の揺れがなくなります。
また、日中の血糖コントロールがよくなると、夜間低血糖を防ぐこともできます。
「とても納得しました。
ぜひ、試してみたいと思います!」
低血糖については下記も参考になさってください。
※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。
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