リウマチの薬をやめたい

リウマチ治療の経過は良好ですが、このまま漫然と薬を飲み続けることに疑問を感じ、薬に頼らない治療法を探している女性に、バッチフラワー、ホメオパシーと栄養療法、催眠療法を行った経過を紹介します。

リウマチ薬は有効で、問題はないけれど

友加里さんは43歳の看護師の女性です。

28歳の時にリウマチを発症し、以来ずっと治療を続けています。

幸い、薬のおかげで関節痛もほとんどなく、関節の変形もごく軽度で、日常生活に支障はありません。

けれども、このままずっと薬を飲み続けなければいけないことに疑問を感じるようになりました。

そして、ご自分の意志で、リウマチ薬の服用を中止したのです。

それから、仕事を休職して、さまざまな統合医療クリニックを受診し、薬に頼らない治療法を探しています。

リウマチの主治医の内科医はいい先生です。
決して、不満があったわけではありません。

けれども、「薬をやめたい」、「薬をやめてもいい?」なんて、主治医には言えませんでした。
「何を言っているんだ」と言われるに決まっています。

薬の中止は主治医には内緒ですが、ちゃんと外来には通っています。

薬をやめたのには、友加里さんなりの考えがありました。

リウマチの本当の原因を知りたい

「関節リウマチを発症したころは、本当にものすごいストレス状態だったから、病気になったのも当然だと思ってます」

そし友加里さんは、リウマチを発症するまでの出来事を語り始めました。

18歳のとき、妊娠がわかり結婚、出産。
看護学校に通っていた彼女は、両親に子供の面倒を見てもらいながら学校を卒業しました。

その後、夫のDVや借金のため27歳で離婚、そして、28歳で再婚します。
再婚後、妊娠とわかったと同時期に、リウマチと診断されます。

「なんだか、手首とか、関節がいたいなぁとは思っていたんですけど、まさか自分がリウマチとは思ってもいなくて…」

「リウマチっておばあさんの病気って思っていて、どうして私が?って、はじめはわけがわからなかったです」

「でも、その当時は、本当に大変な毎日だったので、絶対いつか病気になるって思っていました」

「二番目の夫も、×だったんです」
と、両方の人差し指でバツ印を示しています。

ある日急に、「東京で仕事を見つけたから東京に引っ越す」と言われ、荷物をまとめて引越したのですが、夫の仕事の話は全くのでたらめでした。

収入のない状態が続き、友加里さんは、全く知らない東京で幼い子供を抱え、必死に働かなくてはなりませんでした。

その後、二番目の夫との離婚が成立し、実家に戻って、子供たちと暮らすようになりました。
安定した仕事を探し、平和な生活が戻りました。

ストレスゼロなのに、なぜリウマチは治らない?

「以前は、本当に大変な毎日だったから、病気になって当然だったと思います。
でも今は、子供も成人したし、安定した仕事もあります。
家のことは母がやってくれていて、私はとても楽させてもらっています。

何の問題もないんです。
あの時あったストレスは、今は何もありません。

二回の離婚で大変な目にあったけど、恨みもないし、怒ってもいません。
今は、なんとも思ってません。

それなのに、なぜ病気は治らないんだろうと…。

自分では気付いていない何か問題があるのでは?って思うんです」

友加里さんの言われることはたしかにもっともです。
リウマチの本当の原因を突き止めて、問題を解決しないことには、病気を治すのは難しいですよね。

つらくても楽しいそうな振りをする

本当に大変な経験をされていて、話を聞いている私は言葉もありませんでした。
ほんとうによくがんばってこられました。

この大変な時期の話を、つらい表情を全く見せず笑顔で、流れるようにさらさらと、他人事のように話されるところが、私はとても気になりました。

なんだかちょっと無理していないかな?
いい人になろうとしている、もしくは、いい人にならなければいけないと思っておられる感じがします。

すると、ふと何かを思いだしたような表情で、話し始めました。

「毎日大変だったけど、近所の人には、明るく楽しそうに見えるよう、とても気を使っていました。

ひどい夫だったけど、いい奥さんのふりをして、とても無理して頑張っていたんです」

職場でも、ご自身の病気のことは、だれにも話していませんでした。

「痛い、痛いって言っても、職場のひとは 困るだけでしょ。
それだったら、黙って、できるように工夫したらいいと思ってます」

「よく、痛い痛い、しんどい、って年中言ってる人がいるけど、そんなこと言っても何も変わらないじゃないですか」

痛くても、痛いとは人には言えないし、痛くてできそうにない仕事でも、NOとは言えなくて頑張ってしまいます。

「今回、休職をお願いする際、リウマチ治療中であることを伝えたら、みんなびっくりしていました。
しんどいときは、手伝うから、言ってねと言われて…、
困った時は言ったらよかったのかもしれないですね」

バッチフラワーを提案

こんな風に話す友加里さんには、バッチフラワーレメディのアグリモニー、セントーリーが合っているのではと話しました。

辛いことがあっても、決して顔に表さない、
痛くても、痛そうにしない、
いやなことがあっても、表情にださない、
そういう方のためのレメディです。

人の助けが必要な場面でも、人の手をわずらわせないように、自分ひとりでなんとかしなければと思っておられます。

辛いときに助けを求めるのは悪いことではありません。
必要なときに、適切に助けを求められるようになると、気持ちが楽になります。

二回の結婚で大変つらい経験をされていますので、スターオブベツレヘムは必要です。

二度の結婚ともに大変な思いをされていて、二人の夫の傾向が似ているところも気になりました。

経験から学んだことを活かすことができず、同じ過ちを繰り返してしまうとき、チェストナットバッドが考えられます。

食べてはいけない

関節リウマチは関節の炎症を引き起こしている状態ですので、炎症をうながす食べ物を避け、炎症を抑える働きをする食べ物を積極的にとることが重要です。

炎症を悪化させる食べ物は控えなくてはなりません。

マーガリンやサラダ油、市販のドレッシングやマヨネーズは口にしないよう気を付けます。

小麦や牛乳も控えます。
パン、パスタ、うどんを始め、クッキーなど市販のお菓子も含まれます。

体によい油

炎症を抑える栄養素の代表として、まずω3脂肪酸が上げられます。

ω3脂肪酸を多く含む亜麻仁油、えごま油や青魚を積極的に取り入れましょう。

亜麻仁油、えごま油は熱に弱く、酸化されやすいので加熱調理には向きません。

サラダや納豆、豆腐にかけるなどして、生食で取るのがおすすめです。

また熱に弱いので、コールドプレス(低温圧縮)製法で搾油されているものを求めてください。

人体に有害な成分が混入しないよう、化学溶剤を用いていないものを選ぶことも大切です。

できれば、遺伝子組み換えでない品種で、オーガニック栽培されたものが望ましいでしょう。

早く使いきれるよう、小さなサイズで購入し冷蔵庫で保管します。

腸内環境を整える

腸内環境を整えることも大切です。

どんなに食事に気を付けていても、どんなに効果の高い薬を服用しても、消化吸収できなければ、効果を発揮することはできません。

アルベックス(乳酸菌生成エキス)などを用いて、腸内環境を整えることは、すべての治療の基本となります。

腸は消化吸収のほかに、代謝、解毒、免疫、ホルモン合成などの働きも担っており、腸を整えることは、体全体を整えることにつながるのです。

日常生活の留意点

軽視しがちですが、
規則正しい生活も、実はとても大切なポイントです。

毎日同じ時間に起床して、同じ時間に就寝し、毎日決まった時間に食事を取ること、これらの習慣は、体内時計を整え体調を改善します。

熱心にメモを取っている友加里さん。
今は、お母さんに食事を作ってもらっているので、母に相談しながら試したいと言われました。

ホメオパシーも希望されましたので、ホメオパシー質問票をお渡しして、再診時に、ホメオパシーレメディを検討することになりました。

3週間後再診:バッチフラワーの効果とホメオパシーの提案

「前回、バッチフラワーのトリートメントボトルをいただいて、帰宅してすぐ飲みました。
翌朝、起きたら痛みが全くなくて…。
これはバッチフラワーレメディの効果かな?と思ったり…。
でも、今は、少し痛みはありますね」

リウマチ薬を飲んでいるときは、痛みはほとんどなかったのですが、薬をやめてからは、ずっと痛みを感じるようになりました。

できれば薬は続けていただいた方がいいと思います。
薬以外の方法で症状が軽快してくれば、薬も減量へと持っていくことができます。

関節リウマチは、関節だけでなく、肺など他の臓器にも影響を及ぼします。
薬を中止した後、ご自分では気が付かないうちに、病状悪化ということもありえます。

「あと数か月は薬なしでって期限を決めているので…、もしひどくなるようなら治療再開します」

「バッチフラワーを飲んだら、何か、感情が出てきたみたいです。
働かない男に腹が立ちました。
前の夫のことです」

働かない前の夫に怒りを感じるのは当然のことです。
怒りを感じていることを認めてあげるのはいいことなんですよ。

すると、前回の波瀾万丈をさらに上回る経験を、せきを切ったように語り始めました。

「28歳で再婚して、妊娠して、東京に行ったんです。
仕事が見つかったっていうから行ったのに、仕事なんてない!
どーするの!?
妊娠してるのに、どうなるのって…。
それで、すごく悩んだのですが…、

お金もないし、育てることできないから、おろしました。
そしたら1月後にまた妊娠して、またおろしました。

18歳のときは、おろさず産んだのにね、
あの時は、おろすことなんて考えもしませんでした。
それなのに…、28歳でおろす!?
なんで!?
ってなりますよね。

でもその時は、つらいとか罪悪感とか全く感じませんでした。

本当はつらかったと思うんです」

「子供のころから、感じないようにしていました。

一つ下に妹がいるんです。

私はいつもお姉さんだからって言われてて、だから、いつもいいお姉さんをしていました」

「私、人からは結構言いたいこと、好き勝手言ってるように見えるとおもうんです…、でも、大事なことは言ってなかったりすると思う。

感情を感じていないと思います。
感じないようにしているというか…」

怒りや悲しみを感じないようにして、抑圧してしまう傾向がおありのようです。
ホメオパシーのstaphysagriaを選びました。

staphysagriaは、「どうして私がこんな目にあわなくてはいけないの?」という方のレメディです。

怒りを認めてこれを手放すことができると、リウマチの病態に変化の起こる可能性もあるでしょう。

バッチフラワーのレメディも再度お選びし、トリートメントボトルをお作りしました。

1か月後再診:バッチフラワーとホメオパシーの効果

「ホメオパシーを取り始めて、自分が病気を受け入れていない、拒否していることに気がつきました。
リウマチであることも含めて自分なんじゃないのかなと、思うようになりました」

「二回目のだんなのことなんですけど…。
これが、大変な人で、虚言癖のかたまりみたいな人なんです。
ちょっと、パーソナリティ障害っていうか、変なところがいっぱいあって、
離婚のときもすごく大変だったんです。
子供を転校させ、自分も転職して、彼から離れようとするのに、どういう訳か会いに来るですよ。
会いたくて来たとか言って…。
もう、こわいし…、すごく困った」

「そのことがあって以来、二回目の離婚を知っている人の間では、二回目のだんなのことは、触れてはいけないタブーみたいな感じになりました。
だれも彼のことに触れないし、話してはいけないことみたいになったんです。
なので、私も触れないし、思い出さないようにしてると思います」

「そんなこともあって、子供にはいっぱい迷惑かけました。
上の子供はしっかりしてるんです。大人びてて、嫌なことも我慢するような子です。
下の子供は、嫌な事があってもいつもニコニコしてて、誰からも好かれます。
でもだからこそ、きっと言いたいことを言わないで我慢していると思う」

毎回、様々な気づきを口にされ、治療が進んでいると感じていました。
バッチフラワーやホメオパシーの効果もあるでしょうが、友加里さんがご自身としっかり向き合い、内省の姿勢であることがとても大きいと思います。
医師など他人に治してもらうのではなく、ご自身で病気に向き合い、よくなろうというしっかりとした気持ちがあることがうかがえます。

栄養療法についても説明し、栄養解析を行いました。
血液検査結果から蛋白質不足とビタミンB群の不足、ナイアシン、亜鉛の不足が認められました。
リウマチという病態に対しては、炎症を抑えるEPA、αリポ酸、ビタミンCの摂取が勧められます。

サプリメントにも興味を示されましたが、ちょっと考えてみることになりました。

2か月後再診:栄養療法、催眠療法

前回、栄養療法について説明したところ、興味を持たれ、溝口徹先生の栄養療法の本を読まれたそうです。
そして、サプリメントを希望され、栄養療法を開始することになりました。

友加里さんは、初診時、「リウマチがどうしてよくならないのか」を、催眠療法を通して知りたいと言われていました。

今まで、いろいろお話しをうかがい、バッチフラワーとホメオパシーを行ってきましたが、いよいよ催眠療法に入ります。
催眠療法の説明をした後、テーマを決めます。

リウマチがよくなるように、いろいろな治療を試してきたけど、薬がないとだめなのはなぜなのかをご自身の体に尋ねる、リウマチに尋ねてみようということになりました。

催眠療法を始めると、結婚して大変だったころの場面がいろいろでてきました。

そのうち、下の子供が出てきました。
かわいい笑顔です。

「二番目の結婚のときです。
子供をおろすとき、下の子供を預けられなくて、病院に連れていったんです。
その子は、病院で何があったのか知りません。
ずっとニコニコしています。
私はそれで悪いことしたなと罪悪感を感じています。
でももしかすると、下の子供も、何か感じていたかもしれないですね」

そして、次の場面に移り、真奈さんはくすっと笑いました。
何があったのですか?

「東京に引っ越して、子供を保育園に連れていっています。
それがね、お金がなくて…、冬なんですけど、車を売ったので、車がなくて、
自転車に乗せて保育園に連れて行ってました。
すごく寒い日で、雪が降っていて、自転車に乗せて保育園にいく途中で、
下の子供はすごく寒かったと思います。
そしたら、
「なんでこんなことになってしまったんだろうねぇ、おかあさん」
っていうんですよ。
それでね、私は、
「ほんまやなぁ、なんでこんなことになってしまったんやろうなぁ」
って答えたんです」

「それがね、保育園もね…、
大阪の保育園は広くて、きれいで、おもちゃもおもしろいものがたくさんあって、すごくいいところだったんですよ。
それが、東京の保育園は狭くて、きたなくて、暗くて、おもちゃも少ししかなくて、つまらない。
大阪のほうがよかったんですね。
大阪では、車で送り迎えしてたのに、東京では、自転車で、
子供ながらになんかねぇ、なんで?って思ったんでしょうね。

そんなこと、ぜんぜん忘れていたけど、そんなことあったなぁって、思い出して、なんかおかしいなぁって」

催眠療法の後、感想をお聞きしました。
「リウマチの原因はわからなかったですね。
忘れていた、昔のことを思い出したただけだった」
と言われました。

けれども、私には、ヒントがいっぱい散らばっているように感じました。
ずっと忘れていたことが、催眠療法にでてきたということ、これはとても重要なことを知らせているのではないかと思います。

下の子供がニコニコしてでてきて、その子の言動に真奈さんはくすっと笑いました。
また、思い出した場面の一つが、こどもをおろす場面だったことも重要に感じます。

ずっと忘れていたことを思い出した、そこに、ヒントがあります。

それに、とても感動的な催眠療法でした。

私は、友加里さんの、子供たちに対する暖かな気持ち、視線を感じ、胸を熱くしながら催眠療法を行っていました。

子供たちがとても可愛くて、大切な存在であることがわかりますし、とても暖かな関係性が伝わります。

それだからこそ、罪悪感のような、悪いことしちゃったなぁとか、表にあらわれていない、感じないようにしている感情があるのかもしれないと感じました。

顕在意識でも、感情を抑える傾向に気がついていますが、ご自分で気がついていない、隠している、見ないようにしている感情がもっとあるのかもしれません。

「いつも家族のことがテーマになっているみたいです。
幸せな家族とか…、求めているのかな」

催眠療法では、催眠終了後も様々なことを思い出し、反芻しご自身に変化をもたらします。
催眠の後も、何かしらに気づくことがありますので、しばらく様子をみていただくようお話ししました。

近況報告

その後、職場復帰され、とても忙しくなったとのことで、クリニックにはいらっしゃっていませんが、メールで近況を知らせてくださいます。
「仕事に復帰しました。
痛みがあると仕事にならないので、薬を再開したら、すっかり痛みはなくなりました。

催眠療法でなにか変わったのか、よくわかりません。
変化といえば、私、結婚しました!
相手の方の家族と、私たち家族との大きな家族になって、楽しいけど、けっこう大変な大家族になりました」

すごい!まさか、結婚とは…⁈
人生が大きく進展していました。

2019/4/20、4/21の記事に加筆変更を加えています。

※ご本人の了解をいただき、掲載させていただいています。
趣旨をゆがめない程度に、年齢や性別などの背景を変えたり、
他の患者さんを組み合わせるなどして、実際の症例に変更を加えています。
また、理解しやすいよう、内容を単純にし、処方内容も一部に限定していることをご了承ください。

クリニック情報

「クリニック千里の森」は、バッチフラワーレメディ・ホメオパシー・栄養療法・催眠療法を用いた、補完代替医療・統合医療の心療内科クリニックです。完全予約制、自由診療となります。

完全予約制 火・金曜 13:00~17:00

住所
〒565-0874 大阪府吹田市古江台2-10-17
グリーンプラザ千里古江台303号室
最寄り駅
阪急電鉄「北千里」駅徒歩8分

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