私たちのからだは、食事から得た栄養素でできています。
ですから、ご自身が口にする食べ物に気をつけることはとても大切です。
どれほど食事に注意しても、不調がなかなか改善しないときは、腸の健康状態に目を向けましょう。
腸の状態がよくないと、食べ物をうまく消化できず、栄養を十分に吸収することができないのです。
栄養素をとっても、吸収できていないとしたら
腸の不調によるタンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素欠乏は、心身の不調をもたらす原因のひとつです。
ビタミン、ミネラルが不足すれば、エネルギーをつくることができず、慢性疲労につながります。
気持ちの安定に必要な神経伝達物質をつくるには、タンパク質も必要です。
これらの栄養素をサプリメントでとったところで、吸収できなければ不調は改善しないのです。
消化吸収だけじゃない、腸のさまざまな働き
腸の働きは栄養素を吸収するだけではありません。
腸管は必要な栄養素を吸収する一方で、不必要なものを排出するという、2つの相反する重要な仕事を行っています。
そのほかにも、
・心の安定をもたらすセロトニンなどの神経伝達物質をつくる。
・エネルギーをつくる際に必要なビタミンB群をつくる。
・感染からからだを守る免疫を司る
など、腸管は多くの重要な働きを行っています。
このため腸内環境が悪化すると、消化吸収が低下するだけではなく、神経伝達物質が作られないため気持ちは不安定となり、ビタミンB群の不足から疲れやすいなど心身の不調をもたらします。
腸の状態を良好な状態に戻すには、「腸内細菌叢を整える」「消化を助ける」ほか、「傷ついた腸管壁をつくり替える」という3つの方法があります。
次回は、「消化を助ける」についてお話しします。
院長 野口 由美
医学博士(大阪大学)/放射線診断専門医/抗加齢医学会専門医
関西医科大学卒 関西医科大学内科、大阪大学放射線科、九州大学心療内科
日本メディカルホメオパシー学会認定医
大阪大学で医学博士を取得。
内科・心療内科・放射線科での臨床経験を重ねた後、クリニック千里の森を開設。
西洋医学に加え、分子整合栄養医学や伝統医学、補完代替医療を取り入れ、一人ひとりに最適な治療を行っている。
