クリニック千里の森が、カウンセリングで大切にしているのは、
問題の原因ではなく、問題の解決です。「どうして、うまくできないの?」
と尋ねるのではなく、
「うまくできたのは、どんなとき?」
と尋ね、
うまくできた時のことを話していただくのです。このような、問題解決に目を向けた手法について、
黒丸尊治先生が、二冊の本にまとめておられます。「心の治癒力」をスイッチON!(BABジャパン)
心の治癒力をうまく引きだす(築地書館)
専門用語は出てこないので、
医療関係者でなくとも、だれもが楽しみながら、
問題解決志向という考え方を、知ることができるようになっています。
本の中には、いろいろな訴えの患者さんたちが登場します。
中には、こんなことを言う人が来られたら、きっと困るだろうなぁ…
と思うような場面もあります。
黒丸先生はいったいどうするの?
どんなふうに解決するの?
黒丸先生の問いかけに、この方はどう反応するの?
次に何が起こるのだろう?
どきどきしながらページをめくってしまう、
医療書や、心理の本としてだけでなく、
読み物としても、とてもおもしろい一冊です。
治療者の立場で読みますと、
今日からすぐに、診療に役立てることができます。
問題解決志向を、実際に診療に、どのようにいかすとよいのか、
また、どうして、その方法がうまくいくのかを理解することができます。
九州大学心療内科在籍中に、この本があったら、どれだけ助けになったことでしょう。
私は、この本を読みながら、そう思わないではいられませんでした。
当時は、まだ、日本語で書かれた実践的な本は少なかったので、
試行錯誤の連続で、苦労していました。
黒丸先生は定期的にセミナーも開催されています。
心の治癒力をうまく引きだす、コミュニケーション法を学ぶことのできる、
ホリスティックコミュニケーション実践セミナーです。
興味のある方はこちらをご覧になってください。
ホリスティックコミュニケーション実践セミナー
http://kuromarutakaharu.com/
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